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産業廃棄物適正処理

2023年07月21日
よくある違反例

不適切な産業廃棄物処理業者を選んでしまったリスクとは?処理業者選定のポイントを分かりやすく解説!

処理業者選定のワンポイント

産業廃棄物処理業者を選ぶ基準は?

皆様はどのような基準で産業廃棄物の処理業者を選んでいますか?


スピード重視?コンプライアンスがしっかりしている?それとも昔から頼んでいる所だから?


様々な理由があると思います。しかし、処理業者を選んでいる最も多い理由は『処理費用が安いか』ではないでしょうか。


 


物を買う、外食する、旅行する等お金を支払う時に、安い方を選びがちです。私も、少しでも安い料金の所を選んでしまいます。


しかし、安すぎるとなるとどうでしょうか?少し怪しいかも・・・と警戒する方も多いですよね。


安すぎるということは、リスクが付き物だからです。


では、産業廃棄物の処理費用が安すぎる場合は、どのようなリスクがあるのか?考えていきましょう。


安い処理費用で委託するリスク

不法投棄等のニュースを目にしたこともあると思いますが、違法行為を行うのは排出事業者よりも処理業者が多いのです。


しかし、処理業者が不法投棄等悪いことをすれば、排出事業者には何も責任はないのでしょうか?


いいえ、廃棄物処理法では『排出事業者責任』があり、排出事業者にも責任があります。


排出事業者責任とは、排出事業者は排出~中間処理~最終処分まで処理の全てが終わるまで、責任がかかってくるというものです。


そして、環境省も処理業者の選定責任は排出事業者にある主旨の通知を出しています。


排出事業者としても責任を果たすためには色々ありますが、「適正な対価を負担しているか」も責任を果たす1つになります。


 


処理費用が安いということは、適正な処理に関わるお金が足りていないということです。


そのため、本来は処理しなければならない廃棄物を処理できず、不法投棄や野焼きをするということが起きる可能性があるのです。


 


安い処理費用で処理委託して不法投棄等違法処理がされた場合、排出事業者責任が問われる可能性が高いのです。



適正な処理費用を見極めるために!

環境省の通知には、排出事業者が責任を問われる原因として、このようなことが記載されています。


 




[排出事業者が適正な対価を負担していないとき]平成29年6月20日環産廃発第1706201号


一般的に行われている方法で処理するために必要とされている処理費用からみて著しく低廉な料金で委託すること。


まずはその地域における産業廃棄物の一般的な処理費用の範囲を客観的に把握すること。


 


[適当な処理料金か否かを把握するための措置をとっていない]令和3年4月14日環産廃発第2104141号


例えば複数の処理業者に見積もりをとり、適正な処理費用を把握すること




 


よく、相見積もりは安い費用を見るためにとることが多いのですが、廃棄物処理では、適正な処理費用を見極めるために必要なのです。


 



 


どうでしょうか?


この処理費用に関することは、排出事業者責任が問われる原因の1つに過ぎません。


しかし、これまでの不法投棄等の事例をみても、非常に安い処理費用で処理委託していたケースが多いのです。


 


・処理業者1社の処理費用しか見ない


・相見積もりをとっていても、極端に安い処理費用の業者へ委託する


 


これは非常に危険です。


まずは複数の業者から見積もりをとり、その地域の一般的な処理費用を把握すること。


そして、適正処理のために必要な費用で処理委託することが大切です。


 


もちろん、高いから全てが安心できるわけではありません。そのため、現地確認を行う、マニフェストを管理する、許可証が更新されているか確認する等が必要になります。


しかし、適正処理を行うためにはこのくらいの費用はかかるという相場は知っておく必要があります。それに+α、コンプライアンスがしっかりしている、処理できる廃棄物の種類が多い、対応が早くしっかりしている等様々な処理業者の特徴があり、その価値に付随する費用が上乗せされています。


自社の廃棄物が不適正処理されないために、排出事業者として適正処理されている業者を見極めることは非常に重要になってきます。




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