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産業廃棄物適正処理

2025年07月08日
廃棄物とは

専ら物って皆さん知ってますか?専ら物の特例について詳しく解説!

専ら物とは?

専ら物(もっぱらぶつ)と聞くと、何それ?と思う方もいらっしゃるでしょう。 


古紙や古繊維、ビンやくず鉄は専ら再生利用する廃棄物として専ら物と呼ばれ、廃棄物処理法の中でも少し特殊な扱いです。実は、専ら物は有価物ではなく廃棄物なのです。 


廃棄物処理法が制定されるよりももっと古くから、これらの物を再生利用している業者に配慮し専ら物として特殊な扱いとされているんです。 


 


廃品回収なんかで古雑誌や古繊維を回収している業者がイメージし易いかなと思います。 


専ら業者は、処理業の許可が不要な代わりに、対象となる専ら物を全て再生利用されなければならない。等の条件がいくつかあります。 


専ら業者の条件

全て再生利用されなければならない 


既存回収業者等 


専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集若しくは運搬又は処分を業として行う業者のみ 


 


これらの条件を満たしていると、専ら業者として業許可が不要となります。 


では1つずつ見ていきましょう。 


 


1.全て再生利用されなければならない 


専ら物を扱う業者は、受託した専ら物を全て再生利用しなければならないということは、再生利用ではなく通常の処理をした場合、専ら物の特例の対象外となるということです。 


 


2.既存の回収業者等 


専ら物の特例は、冒頭でもお伝えした通り、廃棄物処理法が昭和45年12月25日に制定され、それよりも前に既に専ら物を再生利用している業者(例えば建物を解体した時に釘を集めて再生利用する等)に配慮したものです。 


通知には既存の回収業者等と記載されているので、廃棄物処理法が制定された『昭和45年1225日』、この時点で既存の専ら物業者が対象になるような記載の仕方になっています。 


これは法令で定められているわけではなく、あくまで環境省の通知ですので、実際には各自治体によって解釈が違うようです。専ら物の対象物であり、全て再生利用しているなら専ら業者として取り扱われている場合もあるので、確認するようにして下さい。 


 


3.専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集若しくは運搬又は処分を業として行う業者のみ 


さて、2023年2月3日に新しく環境省が通知を出し話題になったのがこの③です。 


この通知が出るまでの、③に対する考え方は2つに分かれていました。 


1,専ら物のみは許可不要であり、専ら物以外の廃棄物も扱う場合は専ら物以外の廃棄物については許可が必要 


2,専ら物のみを扱っている業者は許可不要だが、専ら物以外の廃棄物も扱っている業者は全て(専ら物+それ以外の廃棄物)許可必要。つまり、専ら物以外を取り扱う場合は専ら物の特例は適用しないということです。 


これは行政によって見解が分かれており、とてもややこしかったのです。 


それが、環境省の通知によって明確化されました。 


【環境省通知抜粋】 


専ら再生利用の目的となる廃棄物以外の廃棄物の処分等を主たる業として行っている者であっても同様であり、当該専ら再生利用の目的となる廃棄物の処分等については、廃棄物処理業の許可は要しないただし、専ら再生利用の目的となる廃棄物であっても、それが再生利用されないと認められる場合には当該許可が必要であることに留意されたい。 


つまり、上記1,に一元化されたことを明示したのです。 


再生事業者登録

再生事業者登録は、廃棄物処理法第20条の2に規定されている「再生事業者という看板を掲げることができる」認定です。 


都道府県知事より登録を受け、一度登録をとると登録証明書が発行され登録の更新はありません。この登録は許可ではなくあくまで看板的要素となりますので、許可とは異なりますが、安心材料の1つになります。 


専ら物を扱っている業者に委託する際は、再生事業者登録として再生証明書があるか確認することをお勧めします。 


専ら物の特例まとめ

どうでしょうか?廃棄物処理法の中でもややこしく特殊な扱いの専ら物。最後に、専ら物を専ら業者に委託する際の特例措置をまとめておきます。 


  


 


上記図のようになる理由は以下廃棄物処理法に記載されています。 


許可:一般廃棄物は廃棄物処理法第7条第1項ただし書きで許可不要と記載 


    産業廃棄物は廃棄物処理法第14条第1項ただし書きで許可不要と記載 


契約書:専ら物としての条文はなく、元々一般廃棄物は契約締結が義務ではなく、産業廃棄物は義務である 


マニフェスト:一般廃棄物は元々マニフェストが不要、産業廃棄物に関しては、廃棄物処理法施行規則第8条の19第3項に不要の旨記載 


 


専ら物は我々処理業界でも少し理解が難しくとらえられがちです。ですが、きちんと整理し、違法にならないよう運用していくことは排出事業者として必要でしょう。 


少しでも本ブログが、皆様が整理するためのお役に立てれば幸いです。 




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