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産業廃棄物適正処理

2023年10月31日
新法・法改正について

魚の大量死の原因はタイヤ!?深刻化する海洋プラスチック問題を解説!

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まだまだ深刻!海洋プラスチック問題とは?

海洋プラスチック問題が大きく採り上げられるようになったのは、ここ56年ではないでしょうか?


2017年、中国が廃プラスチック輸入禁止をしたことが廃プラスチック問題を世界中で考える大きなきっかけとなりました。それは中国ショックと言われるほど大きな転機で、日本にも廃プラスチックが滞留、その後は他の東南アジアへと輸出されていました。


しかし、中国が廃プラスチックを輸入禁止とした原因は、質の悪いプラスチックが多かったからです。それにより環境や人体に影響を及ぼすこととなりました。2018年以降は他の東南アジアへ輸出されることになりましたが、そこでも質の悪いプラスチックが多く、海洋プラスチック問題も深刻化していったのです。


そこで2021年、有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制として、国際条約である「バーゼル条約」にてプラスチックを規制しました。


2017年の中国ショックから2021年のバーゼル条約まで、プラスチック問題は日本の廃棄物業界にも大きなショックをもたらしました。廃プラスチック類は中国へ輸出する流れが出来上がっていたからです。当時は混乱を起こし廃プラスチック類が日本国内に滞留し、廃棄物業界や行政でも様々な対策がとられました。


 


海洋プラスチックは15,000tと言われ、年間に8,000t12,000tが海に流出しています。このままでは2050年には魚の重量より海洋プラスチックの重量が上回るとされています。


現在は分別の徹底やプラスチックを輸出出来る状態にする業者等、様々なリサイクルの流れが出てきています。日本でも、買い物袋の有料化やG20 大阪サミットでは「2050年までに海洋プラスチックごみによる新たな汚染ゼロ」をめざす「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が共有され、目標達成を目指すためにもプラスチック新法が施行されました。


このように、国際的にも様々な対策がされています。しかしまだまだ海洋プラスチック問題は深刻で、アホウドリ等の海鳥やウミガメが海洋プラスチックを餌と間違えて食べ、死に至ることも多く報道されています。


海洋マイクロプラスチックの原因??~タイヤの摩耗粉~

海洋プラスチックの中で最も厄介なのが「マイクロプラスチック」です。一般的には5mm以下のプラスチックを指しますが、1mm以下ともなると把握や回収が困難になります。


マイクロプラスチックには2種類あります。


 


一次マイクロクラスチック:洗顔料や歯磨き粉のスクラブ剤等に利用される工業的に小さい状態で生産されたプラスチック


二次マイクロプラスチック:捨てられたビニール袋やペットボトルが側溝等から海へ流出し、紫外線や波により環境中でマイクロサイズとなったもの


 


マイクロプラスチックは、化学汚染物質を吸着しやすいと言われており、それを食した魚やサンゴ、海鳥等に影響があると危惧されています。


また、近年注目されている原因がタイヤです。道路との摩擦によって生じるタイヤの摩耗粉が大気や水路に流入していると言われています。


アメリカの西海岸に生息するギンザケの大量死には、タイヤのマイクロプラスチックが関わっていると、2020年カリフォルニア大学が報告しています。タイヤの製造過程で亀裂や劣化を抑える老化防止剤(添加物)6PPDを、銀鮭が取り込んでいたことが研究により判明したのです。これによりカリフォルニア州は、6PPDの代替物質を2024年までに見つけるよう要求しています。


これからのお話

マイクロプラスチックの生物への影響は計り知れず、実態をつかむのはとても難しいです。


プラスチックはとても便利なもので、使用を禁止することは困難でしょう。しかし、環境への悪影響や生態系を崩している実状、やはりきちんと規制をし、使用の制限や設計配慮、代替製品を開発していくことは必須です。


近年、環境に配慮したタイヤの開発も進められています。これからは、排ガス等の脱炭素のみならず、マイクロプラスチックへも配慮した時代がくるのかもしれませんね。


 




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